人を動かす

もうクリスマスです。 そして、暖冬のせいか、実感が湧きませんが、今年もまた一年が終わろうとしています。年々、増しているように感じる慌ただしさや市場環境の厳しさに加えて、個人の問題も増えていき、悶々とする時間が多かったような気がします。 と言っても、ちゃんと振り返れば、いくつか実を結んだこともあり、また、今年も日々、いろいろな出会いをいただくことができました。 出会いをつなぐ その中でひとつ、デザイナーのKさんとの出会いは楽しい展開になりました。 Kさんから電話をいただいたのは昨年のこと。「実績などを見てもらいたい」とのことで、「まあ、お会いしてみようか」と、いらしていただくことにしました。ところが当日、私は高熱でお会いすることができず、同僚に対応してもらいました。その後、「私に会えなかったので」と、何度かご連絡を頂戴して、今年の8月にようやく面会。いつも自転車で行動しているというKさんには、不思議な存在感があります。「いつか思い出していただいて声をかけていただくきっかけづくりで回っていますから」と言って、実績のファイルを説明し始めました。 嬉しそうに楽しそうに「一生、デザイナーでいたい」と語るとき、Kさんの目が輝いているのを見て、ハッとしました。なぜハッとしたかは説明不要だと思いますが、実績を見ていたら、先輩の会社を思い出し連絡をとってみました。先輩は新卒で勤務した会社の一年上の方で、当時から現在まで一貫して商品開発に携わっています。柔軟性豊かな先輩は「デザインは契約している方がいて、新規でお願いできる機会は殆どないけど、お会いしてみますね」と、Kさんの早速のアプローチを快く受けて面会されたようです。 数カ月後、Kさんからメールが届きました。先輩の会社の限定商品のパッケージデザインを受注し、その商品が発売になったとのこと。いろいろな事に忙殺されていた中で開いたメールに、眉間の皺が緩みました。 と、冗長になりましたが、大切なことは、いつまでも、どんな時でも忘れてはいけませんね。 今回、短い時間で相談し、そのKさんに来年の年賀のイラストを描いていただきました。ちょっとユニークで楽しい感じになっていると思います。(穂)